出会い系サイトを利用するうえで気をつけなければいけないことのひとつに、悪質な出会い系サイトによる不正請求があります。

不正請求を行うような悪質な出会い系サイトは、昔に比べるとかなり減少しているように思われますが、実は被害に遭っても警察などへ届け出る人たちが少ないだけで、現在でも不正請求の被害に遭っている人たちが後を絶たないのです。

ここでは、悪質な出会い系サイトによる不正請求とその対策について書いています。

悪質出会い系サイトによる不正請求とは?

悪質な出会い系サイトによる不正な請求には、おもに「架空請求」と「不当請求」があります。

いずれも利用者から料金を騙し取る詐欺の手段に違いありませんが、内容的には少し違いますので、それぞれの特徴を知り正しく対処していく必要があります。

それでは、「架空請求」と「不当請求」について詳しく見ていきましょう。

架空請求とは?

架空請求とは、実際には利用したことのないサービスをあたかも利用したかのように見せかけて、架空の名目・品目で利用料金を請求し、金銭をだまし取とる詐欺の手口になります。

出会い系サイトで言えば、実際には有料の機能やサービスを利用していないのに、あたかも利用したかのように見せかけて法外な料金を請求される形になります。

架空請求は、登録から利用まですべての機能が無料で利用できるはずの無料の出会い系サイトに多いとされています。

不当請求とは?

不当請求とは、実際に有料のサービスを利用した事実はあるものの、請求の内容が事前に同意した契約とは異なる法外な料金を請求し、金銭をだまし取とる詐欺の手口になります。

出会い系サイトで言えば、実際に課金の対象となる機能やサービスを利用した事実はあるものの、利用する前にサイト側が提示していた料金よりもはるかに高額な料金を請求される形になります。

不当請求は、実際に料金が発生することを謳っているポイント制や定額制の出会い系サイトに多いとされています。

架空請求・不当請求の対処法

もし、自分自身が架空請求や不当請求をされてしまった場合、次のような対処法をとるようにしましょう。

まず、はじめに架空請求や不当請求に対して、決して支払いに応じてはいけません。

なかには、「出会い系サイトを利用していたことがバレるのではないか…?」「ある程度の金額なら支払って不安から逃れたい…」という思いから支払いに応じるケースも少なくありませんが、一度支払いに応じてしまうと次から次へと請求がエスカレートする可能性があります。

次に、請求してきた者に対して自分の連絡先を絶対に教えてはいけません。

架空請求や不当請求のなかには「お問い合わせ先」や「意義がある場合はこちらへ連絡して下さい」と言った形でプライベートなメールアドレスや電話番号を入力させる事がありますが、連絡先を教えることで今度はプライベートなメールアドレスや電話による請求に発展する可能性があります。

次に、利用していた(悪質な)出会い系サイトを即退会しましょう。

悪質な出会い系サイトを利用していてもリアルな出会いが実現するわけがありませんし、退会しないままでいると架空請求や不当請求は延々と続くことになります。

そして、最後に架空請求や不当請求が一方的に繰り返される場合は、各地域の消費生活センターへ相談するようにしましょう。

もし、相手先に電話番号等が知られてしまい、脅迫めいた請求を受けるような場合は、警察への相談も必要になります。

また、架空請求や不当請求を取り扱う弁護士事務所へ相談するという方法もあります。

多少費用はかかるかもしれませんが、架空請求や不当請求に応じてさらなる請求に不安を残すことを考えれば安いものだと思います。

さいごに…

架空請求や不当請求を受けた場合に重要なことは、冷静な対処と対策になります。

「最後通告」や「訴訟を起こす」と言ったような言葉に惑わされて支払いに応じてしまうと、それがさらなる請求の引き金となってしまう可能性があります。

また、架空請求や不当請求の被害を未然に防ぐために、自分自身でできることもあります。

たとえば、不正請求の発端となりそうな「料金表」や「支払い方法」はもちろん「利用規約」や「サイトの運営者情報」等はしっかりと確認しておくことが大切です。

さらに、問題が生じたことを考えて「退会方法」を確認しておくことも大切です。

架空請求や不当請求に対して支払いに応じてしまう被害者は後を絶えません。

まずは、架空請求や不当請求がどのようなものなのかを知り、事前の対策と冷静な対処ができるようにしておきましょう。